電気、水道、ガス、さらには電話、インターネット回線など、ライフラインと呼ばれるものは色々あります。
そのなかから、今回は給湯やキッチンで使用するガスについて考えてみました。
なぜガスか?それはもちろん選択の結果によって良いことがあるからですよね。
都市なら都市ガス?
アパートを新築する際の立地は都市部が多いと思います。
すると自ずと前面道路には都市ガス配管が来ていることになりますね。
でも何も考えずに都市ガスに接続して使用すれば良いのでしょうか?
プロパンガスにする理由って
ここは敢えてプロパンガスにするという選択肢を選びましょう。
何故か?
プロパンガスは地域によっていろいな供給業者があると思います。
xxxガス、という地元の地名や、xx屋ガスなど、いかにも小規模にやってそうなガス会社があると思います。
それらの事業者は独自の価格設定でプロパンガスを供給しています。
そこには競争があります。ですから、価格面やサービス面で競い合っていることを上手く利用して差し上げるのです。
ただ、プロパンガス業者さんも価格をどんどん下げて、業者間の価格競争が厳しくなる、さらには自社の経営が危機にさらされることを望んではいません。
では、何をお願いするか?
ここは給湯器を業者負担で設置してもらいましょう。そう、もちろんプロパンガスを一番消費するであろうプロパンガス給湯器です。
さらには安価なミニキッチンや、カラーTVモニタ付きインターフォンなどを業者負担で設置してくれることもあるでしょう。もちろんビジネスですので交渉次第ですよ。
さらに、聞いた話ではエアコンを業者負担で設置してくれたり、○○○を無償で戴いたりなどという事例もあるそうです。
ただ、何でもかんでも付けてくれと言っても業者も逃げていくでしょうから、ビジネスとしてお互いの出せるベストを求めていく姿勢が大切です。
プロパン良いこと多いです。
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ガスによる賃貸料金のちがい
さてそんなプロパンガスですが、何から何まで良いことばかりではないようです。
そう、ガス料金が一般的に都市ガスよりも高価なのです。
考えてみれば当たり前。
だって、配管を埋めてしまえば人手を介さずにガスが運ばれてくる都市ガスと比べて、プロパンガスは文字通り重~いプロパンのボンベをトラックに乗せ、そのうえ現地でもトラックから降ろし、所定の場所に置く手間がかかっているのです。
人件費がばかになりません。
都市ガスとプロパンガスの間の価格差は建築する場所によって異なりますが、その分は入居者さんの負担となります。
当然、入居者さんにとっても、人気があるのは安い都市ガス。
ちなみに今建築している物件では、2,000~3,000円程度お家賃にも跳ねてくる(プロパンガスの方が家賃を安く設定したい)という、賃貸募集会社さんのご意見でしたよ。
皆さんどちらを選びますか?
☆家賃への跳ねは、実はこの時に聞いていました↓↓↓
灯油も?(寒冷地などの場合)
寒冷地などではガスではなく、給湯や暖房に安価な灯油を利用し、キッチンの調理用ではIHコンロを利用している建物もあると思います。
その場合ではプロパンガスは不要になりますが、ここは灯油にも着目しましょう。
このような場合は、灯油も写真のようなタンクに届けてもらっているのではないでしょうか?
毎回その灯油配達業者(近隣のガソリンスタンドなどだと思います。)に、灯油を購入する代わりに給湯器の設置をお願いするのです。
もちろんこちらも交渉次第となりますが、いろいろとサービスしてくれている事例があるようですね。
プロパンガス料金の透明化
国内で4割を占めるプロパンガスは、原則ガス業者が自由に価格を決めることが出来ます。
だから記載したようなことが成り立つわけですが、オーナーが享受する利益がプロパンガス料金に転嫁されていることが近年問題視され始めました。
そのため、経産省は不動産業界に対して、下記のような基本的方針を示しています。
- 不動産仲介業者が、集合住宅のオーナー等に確認したLPガス販売事業者名を賃貸借契約締結前の入居予定者に伝え、LPガス販売事業者に料金照会ができるよう協力を要請しています。
- LPガス販売事業者が当該者からの料金照会に応じるよう徹底を求めています。
- LPガス販売事業者は、オーナー等との合意により集合住宅に設置するガス機器やエアコンなどの設置費用を負担し、その費用負担を料金回収で実施している場合にはその旨を説明し、その内容を書面へ記載すること。
業者と結託してとんでもない料金設定にしたなど、極端な事例でなければ問題にはならないかもしれませんが、大家もこのようなことを良く認識して、適正な取引をしていくことが必要になりますね。