こんにちは。たんさんです。
不動産投資をして賃貸募集していると家賃設定の問題にぶつかります。
空室が長引くと管理会社さんは『募集賃料を下げるご提案』をしてきますし、だからといって家賃を下げると収入が減るばかりか、売却を見据えた物件の価値さえ毀損します。
今回は家賃設定の中でもADについて見ていきたいと思います。
広告の構成(マイソクの構成)
不動産屋さんによって、構成は多少異なりますが、だいたい上記のようなイメージでしょうか。
上段に物件名が大きく記載されて、中段に間取りや目を引くための写真、そして賃料や物件概要、交通などが記載されています。
ここまでは、不動産屋さんによってレイアウトが結構異なるかもしれません。
ただ、下の段はお決まりの同じ大きさで、不動産屋さんの連絡先が記載されていると思います。
この下段は、不動産屋さんが目にしているものと、一般の入居希望者が目にしているものが異なります。
元付けの不動産屋さんは、自社の情報(社名や連絡先)とともに、客付け向けの取引条件などの情報をここに記載します。
賃貸客付け不動産屋さんは、元付けの情報を参照はするのですが、その情報をそのまま入居希望者に出すわけではありません。
手の内を明かすことになりますからね。
ですから、賃貸客付け不動産屋さんは、ここに自社の連絡先程度を貼り付けて、入居希望者に見せるのが通常です。
ADって何ですか?
そして、元付けの情報として、記載されているのがADです。
ADとは広告料(英語のAdvertisement)のことです。
この金額が、入居契約に至ったときに、元付け会社から客付け会社へ支払われます。
ADは家賃に対するパーセントで表され、AD100であれば家賃の1か月分。AD200であれば家賃2か月分です。
賃貸客付け不動産屋さんの動き
さて、ADが客付け会社さんへの広告料であるのは前述した通りです。
と、いうことは、客付け会社さんとしては広告料の多い物件を制約させれば、より多くの収入があるわけです。
賃貸客付け不動産屋さんとしては入居者からの手数料もありますが、収入が多ければ多い方が良いのは当たり前。
つまり、賃貸客付け不動産屋さんとしてはADの多い物件から優先的に成約するよう、入居希望者を誘導するわけです。
↓↓↓実際に街の不動産屋さんに行って聞いた話はこちら
AD200,AD300,AD500とか???
ADの多い物件から、入居希望者をあてがうのであれば、早く入居してほしい大家さんや管理会社さんは焦ります。
そう、ADを増やすのです。
そして、競争が過熱するとADはどんどん増えていきます。
需要と供給のバランスが崩れているような地域、人口が減って賃貸アパートマンションの供給が過剰な地域などでは、AD200やAD300などの物件を見ることができるでしょう。AD500という物件だってあるかもしれません。
実際に札幌などでは、そんな物件があると聞きます・・・。
入居者が決まるのは大家さんにとってたいへん嬉しいことですが、余りに多額の広告料、リフォーム費用などかけて、賃貸経営が成り立つのか?疑問にも思います。
さらには、AD目当ての客付け会社による不正行為にもつながりかねません。
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適正なADとは?
困ったことに、競合物件がADをどのくらい出しているのかはレインズでも見ないと定かではありません。
では、適正なADとはどのくらいなのでしょうか?
物件の所在する地域、築年数、間取り等々の条件によっても大きく異なるでしょうから一概には言えません。
これは一つの考え方ですが、3か月後空室なので、3か月分の広告料を払ってすぐに入居がきまるのでは、どちらが良いでしょうか?
考え方は人それぞれですが「○か月後に入居が無いと厳しいな」、逆に言えば「○か月くらいなら入居待てるな」と思えるくらいの広告料(AD)を支払っても良いのではないでしょうか。
家賃を下げるよりは良いですからね。
私個人の考えですが、出し惜しみせずに一定のADを払って入居者を決めてしまったほうが、精神安定上も良いですし、得策ではないかと思います。
空室長引くと心配ですからね。