こんにちは。たんさんです。

不動産投資を行う上で必ず必要なことが、対象となる収益物件の価値の評価です。

評価方法には、周辺の売買価格を参考にする方法やその収益物件から生み出される収益に着目した方法など、様々なものがあります。

その中から、今回は積算評価について見ていきたいと思います。

積算評価の算出方法とは?

積算価格では、土地の公表されている評価額を基に、その土地の価値を算出します。

具体的には、「路線価(円) × 土地面積(㎡)」で算出するものです。

ただ、この『路線価』については、相続税や贈与税の基となる相続税路線価と、固定資産税や都市計画税・不動産取得税・登録免許税の基となる固定資産税路線価があります。

一般的には、後者の固定資産税路線価を使用しますが、不動産業者の広告などに記載されている路線価はどちらであるか確認が必要です。固定資産税路線価よりも相続税路線価のほうが、積算評価を高く見せることができるため、意図的にそちらを用いている業者も見受けられます。

相続税路線価は公示地価の8割程度ですが、固定資産税路線価は公示地価の7割程度の価格になっています。

ちなみに公示地価とは、国土交通省が全国に定めた地点(これを標準地と言います)を対象に、毎年1月1日時点の価格を公示するものです。新聞書面などで見かけたことがあると思います。

また、先ほど「一般的に固定資産税路線価を使用する」と書きましたが、金融機関は融資審査や資産査定においてこちらで評価を行いますので、これを用いるべきでしょう。積算評価を無視する銀行はありません。

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都市部の物件の特徴

傾向として都市部の物件は積算評価が低くなりやすいと言えます。

都市部は商業地域や近接商業地域など、容積率が300%~800%などとなり、容積率が高いということは、小さな土地に大きな高い建物を建てることが出来るということです。

そのため、都市部のほうが小さな土地に建物をたてるため、積算評価が低くなります。

都市部の土地は高いのでは?と感じる方もいると思いますが、建物が高層になることにより、そちらの価値の方が多いということです。

そして、土地と違って、建物の価値は年々減価償却されていきます。

ちなみに、マンションデベロッパーや分譲マンション業者は、用地取得の際に、坪単価を容積率で割った『一種単価』と呼ばれるものを使用します。

いかに大きな建物が建築可能か?ということを重視しているんですね。

郊外の物件の特徴

郊外の物件の場合は、積算価格をより重要視すべき要素でしょう。

そして重要視すべきが評価額のうち、土地の評価額です。

特にバブル期前後に建設された郊外のマンションは、最終的に建て替えによる出口戦略を取るというよりも、戸建て分譲地として売却するという選択もあります。その際に土地の積算価値がでないようでは、解体費用もままなりません。

相続税対策

では相続税対策の不動産購入としてはどうでしょうか?

自分が相続税対策を考えていなくとも、投資家(=物件の購入候補者)にはこれを目的にした方も多いですから、しっかり考えておかなければいけません。

相続税を抑えるという観点かんから考えると、積算価格が低い物件に大きなメリットがあります。そして、価格が低いだけでなく、物件から得られる収益価格が高いことを同時に達成していたいものです。

相続税対策といえば、古くからの地主が持っている土地にアパートなどを立てるケースがありますが、郊外の需要の先細りを見ると心配になります。