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    Categories: 不動産投資、アパート新築の知識集

私道の注意点。トラブルを避ける為に②~アパート新築。不動産投資~

こんにちは。たんさんです。

前回、公道と私道の別、いろいろな私道について見てきました。

私道のメリットやデメリット、税金面などそのほかの注意点についても見ていきたいと思います。

私道のメリット

メリットについては、当然ですが主に私道の敷地所有者にあります。

まず、所有していることにより得られる収益があります。

たとえば、通行承諾に伴う通行料、沿道の建築同意に伴う承諾料、電柱や支柱の設置に伴う土地使用料などがあります。ただ、どれも通常わずかな金額ですね。

一方、最も金銭的に大きなものは売却時に得られる収益です。

私道は利用しない者には余り価値が無いですが、私道持分の無い私道利用者などには必要不可欠なものですので、売却して利益を得ることも可能です。

利用者としての利点として、人通りが少なく『閑静』、関係ない人が近寄らず『安全』などの理由を、メリットと捉えることも出来ます。

私道のデメリット

敷地所有者のデメリットとして、私道の管理責任があるという点があげられます。

所有者は私道を維持管理する責任があり、道路の陥没、舗装の亀裂などを補修しなければなりません。

万一、それらが原因で事故が発生した場合は、管理責任を問われかねないからです。

また、私道が共有の場合には、維持管理やその他にかかる決定に共有者の同意が必要となります。

私道の利用者としてのデメリットに、私道に面した土地を所有している場合における不動産の売買価格への影響があります。私道に面した土地は少なからず自由がきかない印象がありますので、公道に面した土地に比べて価格が低くなる傾向があります。

かと言って、私道を公道に移管する場合にも、私道敷地権者全員の同意や、移管のための整備、分筆、抵当権抹消など、かなりの労力を要することが多いです。

また、私道は私有地という意識の方も多く、物を置いたり、駐車したり、塀や樹木が越境したり、さまざまな迷惑行為が発生しているもの事実です。

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私道の廃止

建築基準法にこのような条文があります。

『第45条 1.私道の変更又は廃止によつて、その道路に接する敷地が第43条第1項の規定又は同条第2項の規定に基く条例の規定に抵触することとなる場合においては、特定行政庁は、その私道の変更又は廃止を禁止し、又は制限することができる。』

つまり、いまある私道で接道義務を果たしている土地がある場合は、私道の変更や廃止について、禁止したり制限したりできるということですね。

さらに、位置指定道路、開発道路などの建築基準法上の道路については、一定の公共性による第三者の通行の自由が認められており、その廃止が禁止されています。

私道にかかる税金

固定資産税

地方税法『第348条2  固定資産税は、次に掲げる固定資産に対しては課することができない。ただし、固定資産を有料で借り受けた者がこれを次に掲げる固定資産として使用する場合においては、当該固定資産の所有者に課することができる。

五  公共の用に供する道路、運河用地及び水道用地』

とあります。

私道が実際に非課税になるかは、各自治体の判断により異なりますので、詳しくは市区町村などの資産税を担当する部署に確認が必要です。

専ら通行の為に使用されており、所有者が通行を禁止等しておらず、不特定多数に利用されている、さらに、私道部分が分筆されている場合は、非課税となることが多いようです。

都市計画税

地方税法『第 702 条の2 市町村は、第 348 条第 2 項から第 5 項まで若しくは第 7 項 2又は第 351 条の規定により固定資産税を課することができない土地又は家屋に対しては、都市計画税を課することができない。』

とあります。

つまり、固定資産税が課されない土地には都市計画税も課されません。

不動産取得税

地方税法73条4第3項において都市計画税と同様の規定がありますので、固定資産税が課されない土地には都市計画税も課されません。

登録免許税

課税されます。

動画解説

戸建分譲地などを主眼に置いた基礎的なものですが、

↓↓↓私道について不動産屋さんが解説しています。

smyk: